DX推進に向けた取り組み
デジタル技術が社会に与える影響
近年、少子高齢化による労働力不足や都市への一極集中といった構造的な問題に加え、新しい技術を活用できる人材の不足が顕在化するなど、社会は大きな変革期にあります。特に人手不足は年々深刻化しており、企業は新たな技術を原動力にデジタル化を推進し、競争優位性を高める必要に迫られています。
生成AIをはじめとする新しいデジタル技術は、産業構造や社会構造に根本的に大きな影響を与えると言われています。このような環境変化を踏まえ、当社はデジタル技術を事業や経営に活用し、成長につなげていくことを目指します。
これまでのDX推進とDX推進室設立の背景
当社は以前より、お客様のビジネス価値向上と社会全体のデジタル化への貢献を目指し、デジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みを進めてまいりました。
この度、これまでのDX推進をさらに加速させ、より専門的かつ組織的な推進体制を強化するため、2025年6月1日付で「DX推進室」を設立いたしました。
DX推進の目的
DX推進室は、当社の創業以来培ってきたソフトウェア開発の技術力とノウハウを基盤とし、「DXで中小企業の成長を加速させ、持続可能な発展を支援する」ことを目的としてDXを推進します。
お客様の企業価値向上に貢献するとともに、信頼できるITパートナーとして、持続可能な社会の実現に寄与してまいります。
DX戦略
当社は、DXを未来の成長を牽引する新たな事業の柱と位置づけ、以下の戦略に基づき推進します。
新たな価値創造と提供
生成AI、ノーコード・ローコードといった先端技術を駆使した新たなソリューションとコンサルティングサービスを開発・提供し、お客様のビジネス課題を解決します。
顧客接点の高度化と効率化
デジタルマーケティングを強化し、お客様への提案活動をより高度化することで、最適なデジタルソリューションを迅速に提供できる体制を構築します。
クラウド事業の戦略的強化
主要なクラウドサービスプロバイダーとの連携を強化し、マルチクラウド戦略を展開することで、安定したITインフラを構築します。また、これによりお客様の多様なニーズに対しても、最適なクラウド活用の支援を行います。
企業競争力の向上とブランディング
DX支援の専門家集団として、当社の技術力、コンサルティング能力、および豊富な実績を広く発信し、市場における信頼とブランド力を確立します。
DX推進体制
当社の強みである多数の開発要員が持つ豊富な経験・知識をDX推進の大きな原動力と位置づけ、DX推進室が主導しつつも、全社員が当事者意識を持ち、積極的に参画する体制を構築します。

具体的なDX推進の取り組み
生成AIコンサルティング&ソリューション開発
- Difyなどのツールを活用し、お客様の業務における具体的な生成AIユースケース(文書作成効率化、顧客対応自動化、データ分析支援など)を開発・提供します。
- 社内での徹底的なPoC(概念実証)を通じて知見とノウハウを蓄積し、最適な活用方法を提案します。
ノーコード・ローコード推進と開発支援
- 中小企業が迅速に業務課題を解決できるよう、主要なノーコード・ローコードプラットフォームの導入支援、カスタマイズ、および既存システムとの連携サポートを提供します。
クラウドインフラの最適化支援
- クラウドインフラへの移行・運用支援サービスを提供し、お客様のコスト削減、パフォーマンス向上、セキュリティ強化を実現します。
- 地方自治体や政府機関におけるDX推進のために、ガバメントクラウドを活用した基盤の構築を強力にサポートいたします。
社内DXの先行実践
- DX推進室が率先して社内業務のデジタル化、システム連携、データ活用を推進します。これにより、お客様への提案の説得力を高めるとともに、実践的なノウハウを提供します。
- とりわけ、AIの活用(生成AIを利用した業務の効率化、新サービスの提供など)やデジタルマーケティングの強化(MAツールの活用、リードナーチャリングなど)を推進し、お客様への提案モデルとします。
人材育成への取り組み
DX推進を支える人材育成は、当社の最重要課題の一つです。お客様の企業価値向上に貢献し続けるため、社員一人ひとりの専門能力とデジタルリテラシーの向上に積極的に投資します。
専門テクノロジースキルの強化
データ活用の重要性を認識し、データサイエンティスト育成(データに基づく意思決定能力の強化)やプロンプトエンジニアリングのスキル向上など、DX推進に必要な専門知識を持つ人材の計画的な育成に注力します。
全社員のデジタルリテラシー向上
全社員を対象としたデジタル技術に関する研修や学習機会を提供し、DXを推進できる企業文化を醸成します。
資格取得支援
ITコーディネータや各クラウドベンダーの認定資格取得を積極的に支援し、専門性を高めます。
DX推進指標
当社のDX推進の進捗状況を客観的に評価するため、以下の指標を設定し、定期的に進捗を管理してまいります。
DX関連事業売上高 | DX推進室が提供するコンサルティングおよびソリューション事業の年間売上目標 |
新規DX案件獲得数 | 新たに獲得するDX関連のコンサルティングおよび開発案件数の目標 |
クラウド契約者数 | クラウドサービスプロバイダーの新規契約者数の目標 |
お客様満足度 | DX推進サービスを利用いただいたお客様の満足度調査(アンケートなど)の結果 |
社員のデジタルスキル習得状況 | DX推進に必要なスキルを持つ社員数や、関連資格取得者数の増加 |
情報セキュリティ確保に向けた取り組み
お客様の重要なデータを扱うDX推進において、情報セキュリティは最重要課題と認識しております。
当社は、「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」に基づき、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の継続的な運用・改善、従業員へのセキュリティ教育の徹底、最新のセキュリティ技術導入により、強固な情報セキュリティ体制を維持します。
2025年6月
日本ソフテック株式会社 代表取締役社長
丸山 祐市